舞台稽古の種類と目的とは? 通し稽古・場当たり・ゲネプロの違いを解説
2025.3.29|レンタルスタジオ
◼︎はじめに

「通し稽古」、「場当たり」、「ゲネプロ」など、舞台業界では当たり前に使われている用語の意味の違いはご存知でしょうか?
今回は今さら聞けない舞台用語について解説していきます!
◼︎通し稽古
舞台などの稽古は、まずワンシーンや一幕など細かいチャンクに区切って稽古をしていきます。その後、各シーンの稽古が固まってきたころに行うのが通し稽古です。
最初はざっと演目を通してみて、全体の流れを見たり、時間を計ったりして何か問題点がないかなどを確認する作業です。あくまで演出などの流れを確認するための目的で行われます。
あとから説明するゲネプロにも通し稽古という意味が含まれますが、本番同様に演目のすべてを通すゲネプロと違い、通し稽古には単に最初から最後まで演目を通すという広義の意味で使用されることが多いです。
◼︎ゲネプロ
ゲネプロはドイツ語の「Generalprobe(ゲネラールプローべ)」の略称です。Generalは総合、Probeは稽古という意味です。
最初から最後まで通すという意味合いで使用される通し稽古と違い、ゲネプロでは衣装や音響、照明などを本番と同じ条件で通して行う最終確認の際に使用されます。
そのため、ゲネプロは本番の会場で演者を含めた、照明や音響などすべてのスタッフで行われることがほとんどです。
◼︎場当たり
通し稽古やゲネプロは演者中心で行われますが、場当たりは演者以外の照明や大道具などの裏方スタッフを中心に行われ、立ち位置やきっかけの確認をおもな目的としたリハーサルのことです。
場当たりでは基本的に芝居の確認は行わないので、裏方のきっかけがないシーンは飛ばして行います。
立ち位置や大道具の場所、照明のタイミングなどが曖昧だと、最終確認であるゲネプロでもトラブルが生じてしまいます。場当たりはゲネプロの前段階としてとても重要な役割を担っているのです。
◼︎最後に
それぞれの用語の意味の違いについて理解していただけたでしょうか。
さまざまな形式の稽古やリハーサルを経て、ひとつの演目を作り上げていることがわかっていただければ幸いです!
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